1.東本願寺とは?

1.1 東本願寺の歴史:浄土真宗と親鸞聖人
東本願寺(正式名称:真宗本廟)は、京都市下京区にある浄土真宗大谷派の本山であり、親鸞聖人(しんらんしょうにん)の教えを今に伝える重要な拠点です。

親鸞聖人は鎌倉時代に活躍した仏教者で、比叡山で天台宗の修行を積んだ後、法然上人から浄土宗の教えを学び、独自の信仰体系「浄土真宗」を打ち立てました。彼の教えは「南無阿弥陀仏」と称えるだけで誰でも極楽往生できるという、阿弥陀如来の本願に重きを置いたものです。

親鸞聖人の死後、その墓所を守る役割を担った直系の子孫(教如上人など)によって本願寺の教団が形成されました。しかし、時代の流れの中で政治的・宗教的な対立が生まれ、後に西本願寺(本願寺派)と東本願寺(大谷派)に分かれることになります。

東本願寺は1602年、徳川家康の援助を受けた教如上人によって建立されました。これは、当時の本願寺が巨大な宗教勢力となっていたため、幕府がその影響力を分散させようとした政治的意図も含まれています。

現在の東本願寺は、幾度の火災と再建を経て、1879年に再建された御影堂などを中心に広大な敷地を構えています。日本有数の木造建築物を有し、多くの参拝者が訪れる聖地となっています。

🔹 御影堂

御影堂

1.2 東本願寺の宗派とは?(真宗大谷派)
東本願寺が本山を務める宗派は「真宗大谷派(しんしゅう おおたには)」と呼ばれます。これは、浄土真宗の数ある宗派の中でも最も信徒数の多い宗派の一つで、約550万人以上の門徒がいるとされています。

特徴的なのは、次のような教えや実践です:
・本尊:阿弥陀如来
・宗祖:親鸞聖人
・教義の中心:「南無阿弥陀仏」の念仏を通じて阿弥陀仏の本願を信じ、極楽往生を願う
・聖典:『浄土三部経』(無量寿経・観無量寿経・阿弥陀経)と親鸞聖人の主著『教行信証』

真宗大谷派は儀式や仏事においても特徴があり、例えば香典や供花は控える傾向があるなど、他の宗派とは異なるマナーが求められる場面もあります。

また、東本願寺では信仰の実践だけでなく、社会との関わりや教育活動にも力を入れており、大学(大谷大学)や幼稚園、文化センターなども展開しています。